優秀な大番頭

中国情勢が変わりつつあります。
製造業を対象に中国での増値税が、昨年から17%→16%に引き下げられました。
また追加で4月1日から16%→13%に減税すると発表がありました。
また5月1日から、社会保険料の会社負担額が37%→16%まで引き下げられます。
我々中国内で販売をしている企業にとっては、大変嬉しい政策である。
しかし、減税政策を踏み切る陰には、それだけ業績不振の企業が多いと言う事でしょうか。

さて、今回は契約を結びに行って来たのだが、残念ながら契約締結までは至らなかった。
何とも消化不良な出張となってしまいましたが。。
契約に向けて、事前に根回しをしてくれていた当社の副総経理には申し訳ない気持ちである。
彼女、当社の上海側のトップは、大変優秀である。
今回も、相手側の一方的な要求を一つづつ交渉し、当社の言い分を付け加えていく。
最終日(契約日)は、朝から晩まで会議室に缶詰となって、両者の妥協点を話合いました。
さすがだなっ!と感じたのは、その交渉力である。
相手の心理を読み、引いてみたり、強気で行ってみたり、時には涙を誘ったり、
総経理(私)は面白く無い顔をしている!と付け加えながら、交渉を優位に進めていく。
前日渡された相手方の契約内容は夜遅くまで読み込み、全て頭の中に入っているからこそ
そこまでの交渉が出来るのでしょう。

中国での会社経営は、一筋縄ではいかない。
政府から、環境汚染や消防安全の取締まりが厳しくなる中、如何に上手にお金を節約しながら立ち回るか。
他社では、高額な罰金や環境対策に多額な設備を買わされたと、よく愚痴を聞きます。
常に変わる法律にアンテナを張っておく事、分からない事は専門書や専門家から話を聞いて、自分が納得出来るまで勉強する事、それが彼女のポリシーである。
私も安心して中国の工場を任せられます。

関連記事一覧