プロに習う

当社は篳篥、龍笛、笙と、雅楽隊があり、毎月せっせと練習をしている。
因みに、私は笙をやっています。
篳篥と龍笛には先生がいるのだが、
笙は、雅楽のテープを聞いたり、少しかじった程度の人に聞いてみたりと、
半分独学で練習をしている。
しかし今回から、名古屋から招いた先生に教えていただける事になりました。
笙を吹く前から、整備の仕方、取り外し音が出る仕組み、
笙という楽器の役割と教わり、我々の知らなかった事ばかり。
笙は、篳篥や龍笛の邪魔をしてはいけない!  決して出しゃばってはいけない!
上手な笙吹きは、次を先回りし、篳篥と龍笛の音色をソッと出迎えてあげれる、脇役的な人!
笙を奏でるタイミングは、
昔、羽柴秀吉が、寒い冬空で織田信長が足を出す寸前に、草履をさっと差し出すような感覚!?
おっ! 何とも分りやすい例えである。
笙は、抑揚(強弱)を付けて吹くのだが、その抑揚も、音節ごとに全く違う。
先生が吹くと、単調な音色の笙が、まるで音がダンスをしているようなイメージである。
正直、吹けば音が鳴るだけに、笙は簡単な部類だと思っていましたが、
ここまで奥が深いものかと、脱帽しました。
何事も、自己流では、善し悪しさえの判断もつかない!
自分が良かれと思っていても、プロから見れば下手っぴのままである。
似たようなレベルの仲間で、いくら練習をしても決して上達はしない。
練習には、模範となる人(先生)がいないと、正解が分からなくなる。
仕事もそう! 自分たちで良かれと思ってやっていても、その道のプロから言わせれば、
何て無駄な事をやっていると思われるだけである。
プロに教わった方が、ぜんぜん近道!
他にも、雅楽には、指揮者がいない!
雅楽は、他の楽器の音を聞いて、速度を合わせ、調和と協調を持ってメロディーを奏でる。
速く吹こうと思えば早くなるし、遅く吹けば遅くなる。
自分ばかり目立つ(出しゃばって)はダメである。
皆が皆に合わせる音楽との事。
そう言えば、雅楽をするようになってから、内の会社にも仲間意識が芽生えてきたような気がします!

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