「カムオン」に込めた想い

出張中、たまたま入ったコンビニに新しい外国人の店員さんが入ったようでした。商品を取りレジに向かうと、その店員さんが不慣れな手つきで一生懸命レジ打ち(バーコードですけど)を行っていました。名前を見るとベトナムの方でしょうか。話す日本語にもベトナム独特の発音がありましたが、上手に話していました。

意地悪ではありませんが、私はよくレジ横の商品(ホットフードというようです)を注文します。数点注文し、さらにコーヒーを頼んだところ、どうやら打ち間違えてしまったようです。訂正の仕方が分からず、いろいろと操作しているうちに、すでに打った他の商品にも影響が出てきたのか、かなり焦っている様子でした。

結局手に負えず、他の店員さんに交代してもらい、一度すべてを取消して最初から指導を受けながら打ち直していました。最後に「すみません」と謝られたので、「カムオン」(ベトナム語で“ありがとう”)と返したところ、恥ずかしそうに微笑んでくれました。苦笑いだったかもしれませんが(笑)。

最近、外国人の方がさらに増えてきたように感じます。以前は建築業や製造業で働くイメージが強かったですが、最近ではコンビニやファミレス、ドラッグストアなどの小売店でも働く外国人をよく見かけるようになってきました。少子化で日本人の人手が足りなくなり、ついにアルバイトも外国人に頼らざるを得なくなってきたのでしょう。

弊社滋賀工場は東近江市にあります。先日、市役所の方と話をしていたところ、外国籍の方が市の住民の5%を超えてきたとのことでした。そうなると、外国人同士の子どもも増えてきます。多くのお子さんが幼稚園や小学校に入学するため、その対応に追われているそうです。確かに東近江市を歩いていると、外国人の比率が多く感じられます。

少子化でますます人口が減っていく日本にとって、彼らは必ず必要な存在です。最初は言葉も通じない異国の地で、仕事や学業に励んでくれています。円安の影響で、母国への仕送りが目減りしている中でも、日本を選び来てくれているのです。そして、外国の方に話を聞くと「日本は安全で、生活しやすくて良い国」とよく言われます。私も日本は良い国だと思います。

「外国人が増えると治安が悪くなる」「日本の習慣が崩れる」といった声もありますが、頼らざるを得なくなったのは我々日本人です。今後も外国人は増えていくでしょう。今回の選挙でも外国人政策が争点になっていた「規制」か「共生」か?日本の良さは、日本人も外国人も分かっています。だからこそ、互いに力を合わせて、より良い日本を維持していければと私は思っています。

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