
先延ばししない「やるべきこと」の優先順位とは
「やらなきゃいけない」と頭では分かっているのに、つい他のことをしてしまう。
気づけば時間だけが過ぎ、手つかずのまま…。
そんな“先延ばし”に悩んだ経験、誰しもあるのではないでしょうか。
先延ばしをしてしまう理由は人それぞれありますが、私が現場や仕事で多くの人と関わる中で、圧倒的に多いと感じるのがこの理由です。
「どこからどうやって取りかかればいいか、わからない」
この一言に尽きます。
やるべきことが漠然としていたり、全体像が見えていなかったりすると、人は動き出せません。「とりあえずやってみよう」と思えても、具体的な一歩目が見えないと、どうしても腰が重くなってしまいます。
たとえば、新しいマシンの設定を任されたとき。
マニュアルはあるけれど、分厚くて読む気が起きない。
どの順で設定していけばいいのかも、イメージが湧かない。
このような状況では、「あとでやろう」となりがちです。
優先順位のつけ方は、「最初の一歩を見つけること」
やるべきことに優先順位をつけるとき、多くの人は「緊急度」や「重要度」で判断しようとします。それも大切ですが、先延ばしを防ぐという観点では、それだけでは不十分です。
一番は、「すぐに動ける具体的な一歩目があるかどうか」。
逆に言えば、「よくわからない」「モヤッとしている」ものは、いくら重要でも後回しになりやすいのです。
ですから、先延ばしをしないためには、
まず“やるべきこと”を分解すること。
全体を小さなステップに分けて、「最初にやるべき作業」を見える形にすることが、優先順位を明確にする第一歩です。
経験を積んだ人こそ、「質」を語ることができる
仕事ができる人は、すぐ手を動かします。
でもそれは「やる気があるから」ではなく、「何をすればいいかが分かっているから」です。
つまり、経験を積む中で「取りかかり方の型」を身につけているのです。
経験がある人ほど、やるべきことの「本質」と「優先順位」を見極め、ムダなことに時間を使いません。
そして、目の前のことを一つずつ丁寧にこなしながら、目的を見失わない。
目的を見失わず、今やるべきことを淡々と
やるべきことをやる、というのは地味な行動です。
目立たないけれど、確実に目的に近づく道。
「先延ばし」は誰にでも起こりますが、
「先延ばししない工夫」は、誰でも身につけることができます。
まずは、“何をどう始めればいいのか”を見つけてみてください。
そして、目的を忘れず、淡々と一歩を踏み出すこと。
その積み重ねが、質のある仕事と信頼につながっていきます。