考え方

社是、社訓、考え方

自らを律して

2年ぶりにベトナム・ハイフォン工場へ行ってきました。街の近代化が進み、以前はなかった高層マンションや高速道路の整備など、発展を続けている様子を強く感じました。
また、話には聞いていたベトナム国産自動車メーカーVINFASTを中心に、EV自動車やEVバイクが急速に拡大しており、2025年の新車販売台数の35%がEV車だというデータもあります。まさに大きな変化の只中にある国だと実感しました。

そんな発展目覚ましいベトナムの中で、当社の現地法人も設立から20年を迎えました。
設立当時、私自身も赴任し、何名もの日本人スタッフに出張で来てもらいながら立ち上げを進めました。その時に育てた従業員も、今ではなくてはならない戦力となっています。
また、その後も多くの従業員の協力があり、真面目に、責任感を持って業務に取り組んでくれています。現場で汗をかき、改善を考え、仲間を支えながら仕事を進めてくれている方々には、心から感謝しています。

海外工場の立ち上げでは、日本人が指導役となり、現地スタッフを育てていきます。その中で大切なのは、業務や技術の教育だけではありません。仕事への向き合い方や日常の姿勢そのものが、周囲にどのような影響を与えるかを常に意識し、自らを律して行動することだと思っています。

例えば、

・理由なく遅れてくる、早く帰る
・土日を絡めて出張に行く
・あえて平日のコアタイムに移動する
・毎晩ドライバーを連れ回す

もしかすると、そうせざるを得ない事情がある場合もあるでしょう。
しかし、周囲の目にはそうは映らず、「日本人だから」「立場が上だから」と、ずるいと受け取られてしまうこともあります。
また、自分がそうした行動をしてしまうと、部下が同じことをしていても注意しづらくなります。後ろ指をさされる行動は、できるだけ控えるべきだと思います。

これは海外だけの話ではありません。
日本国内の組織でも同じことが言えます。特に立場が上になればなるほど、周囲から見られている場面は増えていきます。

前述の行動は、本人にとっては「ルールの範囲内」かもしれません。
しかし、それを見ている周囲の社員はどう感じるでしょうか。

「自分たちは忙しく働いているのに」
「なぜあの人だけ楽をしているのか」

そうした小さな違和感が積み重なると、職場全体のモチベーションは確実に下がっていきます。真面目に頑張っている人ほど、損をしているように感じてしまうのです。

評価される人、信頼される人というのは、必ずしも一番成果を出している人だけではありません。日々の姿勢、責任感、周囲への配慮。そうした積み重ねが、時間をかけて大きな差となって現れます。

これからの時代、働き方はますます多様になります。
だからこそ、「自由」と「責任」は常にセットで考える必要があります。

人の心というものは、楽な方へ流れがちです。時には流れてしまうこともあるでしょう。
それでも、自らを律し、健全であり続けたいものです。

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