考え方

社是、社訓、考え方

昭和の熱量と令和の働き方

最近、グローバルパートナーズ社の山本康二さん(通称:ゾフ山本)の動画を拝見しました。
YouTubeで見える範囲だけの理解なので、実際とは違う部分があるかもしれませんが、それでも朝礼の迫力や社員さんの大きな声の挨拶など、ものすごく活気を感じます。
そして面白いのが、“仕事への姿勢は昭和の熱量” × “働き方は令和の合理性” という点です。
残業をできるだけ少なくし、制度面はホワイト。
でも仕事中はとにかく生産性に集中して、成果を最大限に上げさせる。
「パフォーマンスが落ちているなら整えてから働くべきだ」という考え方は、理にかなっている部分もあると感じました。

最近の若い世代は本当に優秀であり、飲み込みが早くてITにも強い。
ただ、昭和世代の自分から見えるのは、
「競争して勝ちたい」という熱が表に出にくい時代になったということ。
これは若者の責任ではなく、我々大人の教育に対する変化が大きい気がします。
特に学校での教育現場では、
・呼び方はすべて“さん付け”(君付けもNG)
・注意一つでPTAや親御さんからのクレーム
・SNSで炎上しやすい
・子供たちが叱られる経験が極端に少ない

良い部分もありますが、その反面、“気持ちの耐久力” を鍛える機会は減っているのかもしれません。

私自身の中学校時代の忘れられない出来事があります。
少し昔話となりますが、
当時の部活動は、本当に今ではありえない環境で、私のバスケ部の顧問も、典型的な“昭和の体育会系”でした。
ある日、学校の昼休みに窓際で友人たちと顧問の先生の悪口を言ってふざけていたら、なんと外を歩いていた本人に偶然聞かれてしまいました。
ほどなく全館放送で私だけ職員室に呼び出され(昔は、学校内に全館放送があり「⚪︎⚪︎君、至急職員室へ」と呼ばれます)
そこには先生たちが昼休みでもあり職員室に集まっていました。
他の先生たちが見ていてもお構いなしに、私が職員室に入るなり間髪入れずに顧問が5〜6発か蹴ってきて、蹴り飛ばされた私に向かって言い放たれたのは
「お前のせいで部活は今日から休部だ休部!」
という怒鳴り声でした。
当時の私は頭が真っ白になり、自分だけが悪いのになぜ連帯責任!?
その日の放課後、部活の先輩には当然怒られましたが、
同級生たちからは「お前のおかげで今日から部活が休みだ!」
と妙に盛り上がっていて、それも含めて複雑な気持ちで帰路に帰ったのを覚えています。

しかし、そこで終わらなかったのが昭和の教育です。

次の日、心配してくれた担任の美術の先生(女性)から
「ちゃんと謝れば⚪︎⚪︎先生も許してくれるから、あなた、ちゃんと謝りに行きなさい」と諭されました。
その一言がなければ、謝りに行く勇気が持てない大人になっていたかもしれません。
私はその日から3日間、毎日職員室へ行って顧問に頭を下げ続けました。
先生はずっと無視。 それでも謝り続け、ようやく休部が解除されました。
しかし、その後も引退するまで「お前のせいで休部になったなぁ」と顧問から事あるごとに揶揄われましたが、
でも、不思議なことに今振り返ると、あの経験が“折れない心”の土台になっているのです。
仕事で叱られても、「また明日だ」と立ち向かえるのは、
あの頃の悔しさと、謝り続けた3日間が、自分を強くしたからだと思っています。

私が考える仕事とは、
昭和の “熱量・根性・仲間意識”
令和の “効率・合理性・制度の充実”
この両方をバランスよく取り入れるべきだと思います。

・朝礼と挨拶で気持ちを持ち上げる
・仕事中はとにかく集中して生産性を高める
・無理をするのではなく、まずは気持ちを整えて、嫌なこともちゃんと向き合う
・指導は遠慮せずに伝えるが、前向きな意見で人格を否定しない
・若手が挑戦しやすい雰囲気をつくる
・失敗は責めず、次にどう生かすかを考える

これからは当社のスタイルをもっと外に発信したいと考えています。
配信すれば、賛否は当然でますが、その分以上に価値観に共感してくれる若手も必ず出てくるでしょう。

関連記事一覧