
油断
何か事故が起こった時、災害が起きた時、クレームが起きた時、など良くない出来事が起こった時、そこには「油断」が一つの要因であることも多々あります。
大丈夫だろう、気にしなくてもいいだろう、など、気のゆるみ=油断、が大きな事象に発展することを経験した方も多いのではないでしょうか。
こういった時に出てくる「油断」、この「油断」にももちろん語源があります。
「油断」は元々は仏教由来の言葉であり、「油」=灯明の油、「断」=絶える・切れる、つまり「灯明の油が切れて火が消えること」を指しました。修行僧が油の補給を怠ると灯りが消えてしまうように、注意を怠って修行の心が途切れることの例えが原義になります。
こういった修行における集中力が無かったり注意を怠ることが、「気を抜く」「注意を怠る」という意味に拡大していき、現代では「気の緩み」としてネガティブが結果を招く場面でよく使われるようになった言葉です。
誰しも事故やクレームなど悪い事案を起こしたくて起こしているわけではないと思います。が、ちょっとした油断が大きな事象になってしまうことを常に意識していくことも大切です。
自然災害にしても同様。このくらいの地震だと津波の心配はないだろう、このくらいの雨だと浸水になることはないだろう、など、油断したことで大きな被害につながることもあるわけですね。
灯明の油を切らさないために常に見張っておきましょう、ということではなく、一定期間(時間)で油の量を確認するタイミングを自分なりに工夫をする、など自分なりに油断しない方法を身に付けることが重要ですね。
お盆期間中にしっかりリフレッシュすることも大切ですが、気の緩みには注意してお過ごしくださいね。