
中小企業でありたい
トヨタイムズを見ていたら、豊田章男会長(当時社長)と鈴木修会長の対談動画が流れ、ついつい見入ってしまいました。
両氏とも創業家のご子息でありながら、入社時は「招かれざる客」としてトヨタ自動車、スズキ自動車へ入社して、相当なご苦労があったと話していました。 その頃のエピソードトークを聞いていたら、小さいながらも、私も創業家として当社へ入社した当時のことを思い出しながら振り返っていました。
両氏の対談の中で特に鈴木会長の話が印象的でしたので紹介します。
鈴木会長の経営哲学に、「いつまでも中小企業の親父としてありたい!」という言葉がありました。
企業は、どんなに大きくなっても、中小企業の社長としての気持ちを持ち続けなければならない。
常にトップダウンを意識した経営を心がけていた鈴木会長、自分の考えを全社員へ浸透させることを考えて経営をされていました。
例えば、10人の企業であれば、朝礼での社長の発信が、10人全ての社員へ聞かせることができます。 30人になっても、まだその発言が浸透できます。 もし企業が100人になったらどうか? 100人になったら、コアとなる管理者へしっかりと伝え、そしてその部下へ浸透させていくこと。 では500人となったらどうか? 1000人を超えたらどうか? やはりそこで大切なのは、10人単位まで落とし込んで、トップの指示や考えをしっかり理解させることです。 それが大企業であっても、現場力となって、企業が成長していきます。
そこに豊田社長が、「トップダウンはコストダウン、ボトムアップはコストアップ」と上手な言い回しをしていたので、私も確かにと聞いていました。 特に製造業のトップは、常にムダ・ムラ・ムリを意識して現場を見ているものです。 私も先代から厳しく指導されたのは、工場現場にはお金が溢れている。 製品一つ、原料一つとってもお金に見えてくる。 設備の下に落ちている製品、一個落ちていたら、その一個が何円のムダとなるのか? 仮に一個一円としてら、100個落ちていたら100円玉、1000個落ちていたら1000円札と同じ価値となる。
また、10人いてもし1人がサボったらいくら生産性が落ちてしまうのか?
私が愛読している「キングダム」も同じことが書いてありました。
キングダムで、敵国との戦いで「伍」(5人1組となって戦うこと)が基本の戦術となっています。 5人が背中を預けて360度どこからでも敵を向かい打つ、5人で1人の敵を倒す戦術。 「伍」は隣保責任を負う運命共同体であり、その5人の中に伍長を決めて、その伍長の指示で皆が動く。 その伍長の上が百人将であり、その上が千人将となります。
戦いでの基本の戦術は5人であり、5人の中で1人でも手を抜いてしまうと、そこから敵が攻め込んできて、下手をすれば5人全員が命の危機にさらされてしまいます。
企業も、仮にチームの内の1人が仕事に手を抜いてしまうとします。 それが100人集まれば20人となってしまいます。
常に競合他社とギリギリで戦っている我々中小企業にとっては致命傷となります。
会社の大小は関係ないのかもしれませんね。
常にこの「伍」としての真剣さこそが、その先にお客様が喜んでくださる成果があるのだと思います。


